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大阪、千里万博公園内にある国立国際美術館で「ヤノベケンジ」の個展「MEGAROMANIA」を見てきました。
現代芸術というと、なにか突飛な表現で理解しがたいメッセージがこめられていて「へぇー、んー、ほー」と感想しづらい作品というイメージが強いのですが、この展示や写真からは
彼のメッセージが痛いほど感じられて、ほんとに面白かったです。
確かに「未来の廃墟」を感じることが出来ました。
ところで皆さんメタボリズムという言葉をご存知でしょうか?
もとは生物学でいう「新陳代謝」のことらしいのですが、1960年代に建築家の菊竹清訓氏が
中心になって提案した理念のことで、都市も建築も自然界の一部と捕らえ、文明の変化と成長と
ともに更新し可変する機能をもたせ、未来の姿を形に示そうという思想のことです。
ちょっと短く書きすぎましたが、必要に応じて交換できたり、増殖させたり、簡単に出来るように
最初から作っておこうってとこでしょうか。
そのメタボリズムの象徴が「エキスポタワー」でした。
今回見た「MEGAROMANIA」ではその取り壊しの様子や廃材を使っての作品で未来の廃墟を表していました。
30数年前に提示された未来の理想の形態が皮肉にも新陳代謝されることなく
さびしげな廃墟として扱われていました。
取り壊し工事を仕事の行き返りに毎日見ていたのですが、今にして思えば記念にボルトの
ひとつでももらいに行けばよかったなーと残念です。
ところでエキスポタワーの中はあんなに苔だらけで雑草まで生えていたのでしょうか?
ご存知の方がいらっしゃったら教えてください。
・ヤノベケンジHP http://web.iminet.ac.jp/yanobe/
・菊竹清訓HP http://www.kikutake.co.jp/
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この建物は、黒川紀章氏設計の和歌山県立近代美術館です。
先日、魚釣りの通りがかりで「おお、なんだこれは!」と偶然発見
しました。
休館日だったのでくわしく見れなかったのですが、とにかくたくさんある庇(ひさし)が特徴的で大小あわせて30箇所ほどニョキニョキ飛び出していました。
庇について集中的に勉強したことがあります。
「庇のなにを??」と思われるかもしれませんが、実にこれがおもしろい奥の深〜い物なのです。
庇の役割はもちろん、雨や日差しをよけるためのものですが、それなら庇の下の空間は建物の内側でしょうか?外側でしょうか?
ちょっとした立ち話をするとき庇の下なら話もはずむでしょうし、雨宿りにありがちなドラマが生まれたりもします。
内と外のその間の領域とでも言いましょうか、日本的な微妙であいまいな場所が人を安心させるのでしょうね。
縁側なんかも同じですよね。
ところで下の写真は道をはさんで隣りにある幼稚園です。誰の設計か解りませんが、美術館とおそろいの庇がデーンと使われていました。かわいくて笑ってしまいました。
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和歌山県立近代美術館
美術館の隣りの幼稚園 |
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最近、人工大理石を内装のそこかしこに使ったり、土間や外壁に石貼りしている新築住宅が多くなりました。
イタリア製のタイルだとかオーストラリアレンガなんかと同じで輸入建材の供給が安定して安くなったことが理由でしょうね。
それになによりデザインしやすいことも利点です。
この写真のお宅は天然石(乱形)を使ってポーチを仕上げました。貼るのに技術と手間がかかりますが、とても素敵に仕上がりました。まさに自然の一部を切り取って住まいに取り入れた訳です。
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近頃ホームセンターではいろんな種類のレンガが並んでいます。ご自宅の庭の敷石として埋めたり、花壇を造るのによく売れてるようです。
ひとつ面白いのは、わざとなのか技術不足か、大きさが全部ばらばらなことです。
それは結構重要なことで、目地が一定になりませんし、きちんと糸を張ってきれいに仕上げるのにすごく手間取ります。
だけど素人の方はお構いなしに並べてちゃんと仕上げてますねー。
逆にばらばらなのがいい雰囲気出してます。
ただ輸入のタイルを玄関の土間に使ったら、カビのような苔のようなのがついて掃除するのが大変だったと聞いたことがあります。
日本のような湿気の多い場所で使われることを対象にしていないのでしょうね?もしプロに頼むなら、日本の製品を使うことをおすすめします
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